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戦艦デラウェアはイギリス海軍戦艦ドレッドノートに対抗してアメリカが建造した戦艦サウスカロライナに次ぐ弩級戦艦の第二段です、1910年アメリカ海軍初の弩級戦艦サウスカロライナが就役しましたが就役当時、ドレッドノートの性能がいかなるものかアメリカ海軍は正確にはつかめて無くサウスカロライナよりも上と判断していました(実際は略同等)、そこでより大型で速力、攻撃力、防御力の高い船体の建造に着手します、それにより建造されたのが、戦艦デラウェアとノースダコタの2隻です。 |
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戦艦デラウェアの規模、装甲、機関 |
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船体の規模は前級サウスカロライナより大幅拡張され基準排水量20300t(サウスカロライナ16000t)、全長は158m、最大幅は26mです、この大型化した船体により大きい機関、重圧な防御、より多くの対艦砲を装備する予定でした。 |
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推進機関は1番艦デラウェアと2番艦ノースダコタとでは異なります、デラウェアは従来道理の往復レシプロ機関、ノースダコタは直結タービンを搭載しています、試験的にどちらの性能が良いかをためす為です。結果、タービン機関採用のノースダコタは燃費が悪く後年イギリスのギアー減速式のタービンと交換されています(当時アメリカのタービン機関の開発は他国より遅れていた)。さて1番艦デラウェアは14基の石炭専焼ボイラーにより3段膨張式4気筒の往復機関2基を発動させ2基のスクリューをまわして、最大出力25000hp、最大速力21ノットを発揮します、速力ではサウスカロライナを2.2ノット上回っていました。 |
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装甲の厚さは絃側水線部で229mm~279mm、甲板部で51mm、主砲塔全面は305mmでした、全体装甲ではありましたが、速力重視の為か、絃側装甲が多少弱いように思われます。 |
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主砲45口径30.5cm砲 |
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(艦首45口径30.5cm連装砲塔2基) |
(艦尾45口径30.5cm連装砲3基) |
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主砲は45口径30.5cm砲を採用、最大射程19000m、11000の距離から251mmの装甲を貫通できたそうです、この45口径30.5cm砲を連装砲塔に収め艦首甲板上に背負い式で2基、艦尾甲板上には3番砲塔、4番砲塔が互いに向かい合うかたちで2基とその背後に後方に向けられ1基の合計5基10門を搭載、この配置により最大絃側に向けて10門全ての方が向けられる事になり攻撃力においてドレッドノートを上回ります(ドレッドノートは絃側最大8門)、しかしこの45口径30.5cm砲は軽量弾により高初速で砲弾を打ち出す為に破壊力には優れている反面、振動が激しく命中率は低いものでした。 |
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(左舷側に向けられた45口径30.5cm砲10門) |
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副砲51口径12.7cm砲 |
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(左舷側の51口径12.7cm砲14門) |
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副砲はサウスカロライナ級より大幅強化され51口径12.7cm砲を両舷側船体側面に7門づつの計14門を砲郭に収め搭載しています、サウスカロライナに搭載された7.62cm砲では対駆逐艦砲としては非力で尚且つ主砲の補助砲にはならない為に大幅強化されたものです、当初弩級戦艦は主砲の数を増やし副砲はあまり重要視されていませんでしたがこの頃から駆逐艦の大型化にともない見直されるようになりました。 |
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戦艦デラウェアの艦歴 |
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1910年4月4日戦艦デラウェアが就役します、前級サウスカロライナの就役からわずか1ケ月程の事です、更にその一週間後の1910年4月11日には2番艦のノースダコタが就役しました。第一次大戦が勃発するとデラウェアは太西洋を渡りイギリスのスカバフロー(イギリス海軍基地)に入りイギリス第6戦闘艦隊に所属しイギリスの前弩級戦艦や駆逐艦などと共に船団護衛任務に着手していました、護衛任務とは言えども機雷原の突破やドイツ潜水艦の魚雷攻撃を受けるなどかなり危険な任務をこなしています、しかしデラウェアは乗組員が熟練していたのでそれらの任務を無事にこなし終戦に至ります。終戦後の1921年のワシントン海軍軍縮条約によりデラウェア級2隻の破棄が決められデラウェアはボストン海軍造船所で解体処分されます。 |
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戦艦デラウェア |
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基準排水量 |
20380t |
兵装 |
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全長 |
158m |
45口径30.5cm連装砲塔 |
5基10門 |
最大幅 |
25.98m |
51口径12.7cm砲 |
14門 |
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53.3cm水中魚雷発射管 |
2基 |
機関 |
石炭専焼ボイラー14基、三段膨張式4気筒往復機関2基2軸推進 |
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最大出力 |
25000hp |
1907年11月起工 |
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最大速力 |
21ノット |
1909年2月進水 |
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19010年4月就役 |
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装甲厚 |
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1923年11月解体 |
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絃側水線部 |
229mm~279mm |
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甲板部 |
51mm |
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主砲塔全面 |
305mm |
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