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第一次世界大戦勃発後の1914年10月ドイツ帝国の大型巡洋艦(巡洋戦艦)計画の最終型である巡洋戦艦デアフリンガーが就役します、前級サイドリッツから一新して新設計の船体で平甲板の船体となっています、防御も更に強化され主砲も28cm砲から30.5cm砲へと引き上げられました。同型艦としてはリュッツオウ、ヒンデンブルグが後年建造されています。 |
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巡洋戦艦デアフリンガーの規模、機関、装甲 |
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デアフリンガーの基準排水量は26600t、全長は210m、最大幅が29mで前級サイドリッツよりいささか前後に長い船体です、主機関は石炭、重油專焼のボイラーを別々に備え2組の低速、高速のタービンで4基のスクリューを回転させます、それにより前級と同じ最大出力63000hp、最大速力26.5ノットを発揮します。 |
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装甲厚は弦側で最大300mm、甲板上部で50mmです、甲板部の装甲は2重構造で甲板上部の下、船体内部に機関部、弾薬庫を被いかぶせるかたちで50mm~30mmの装甲が貼られています。 |
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これは前級より主砲塔を1つ減らして4基とする事で船体を軽量化し速力、出力を維持しつつ防御の強化が可能と成った為です。 |
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甲板船体中央線上に配置された30.5cm連装砲塔 |
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(艦首50口径30.5cm連装砲塔2基) |
(艦尾50口径30.5cm連装砲塔2基) |
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デアフリンガー級より主砲は50口径30.5cm砲が採用されました、この50口径30.5cm砲は弩級戦艦「カイザー」、「ケーニヒ」に搭載されたのと同じものであり405kgの砲弾を20400mまで届かせたと言います、発射速度は毎分最大3発まで可能でした。それら30.5cm砲は連装砲塔に収められ艦首と艦尾に2基づつの背負い式で甲板の船体中央線上に 配置されました、前級まで採用されていたアンエシェロン式砲塔配置と比較してスッキリとしたかたちになっています。 |
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(左舷方向へ向けられた主砲30.5cm砲8門) |
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この砲塔配置で艦首。艦尾へ4門、弦側へは全砲8門の30.5cm砲が向けられます。 |
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副砲45口径15cm砲 |
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(左舷甲板楼側面に配置された45口径15cm砲6門) |
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副砲は前級より引続き45口径15cm砲を採用、これを甲板楼片弦側側面に6門づつの計12門放射状に配置しています、砲数も配置位置も前級と同じです。 |
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クリップ45口径88mm砲 |
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(艦首甲板楼側面に配置された対水雷艇用の45口径88mm砲2門) |
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デアフリンガーにはクリップ45口径88mm砲が計12門搭載されています、内4門は対水雷艇用として艦首甲板楼側面に2門づつの配置(計4門の配置)、残りの8門は高射砲で甲板楼上部に配置されています。 |
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(左舷甲板楼上部に配置された45口径88mm高射砲4門) |
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強固なドイツ巡洋戦艦 |
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デアフリンガーが就役した1914年10月の時点で第一次大戦は既に勃発していました。1915年1月14日デアフリンガーはドッガーバンク海戦でイギリス巡洋戦艦戦隊とサイドリッツと共に砲撃戦を展開、デアフリンガー、サイドリッツは直撃弾を受けて炎上しますが敵の旗艦である巡洋戦艦ライオンを大破させています。 |
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1916年5月31日のユトランド沖海戦でもデアフリンガーはサイドリッツと共同でイギリスの巡洋戦艦に砲撃をかけ巡洋戦艦クイーンメリー、インビンシブルを撃沈しています、このユトランド沖海戦でデアフリンガー、サイドリッツ共に21発の直撃弾を受けていますがなんとか無事に帰還を果たしています、この事からドイツ海軍の巡洋戦艦はイギリス海軍の巡洋戦艦と比較していかに強固な造りであるかがわかります。 |
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第一次大戦後の1919年6月21日デアフリンガーはイギリス海軍の拠点スカバフローで自沈されます。デアフリンガー級以後にもドイツ帝国は巡洋戦艦の建造計画を立案していましたが(マッケンゼッタ級巡洋戦艦計画)この時点でヨーロッパでの主な戦場は海上では無く西部戦線でありそちらの戦況悪化からマッケンゼッタ級の建造は中断されました。 |
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巡洋戦艦デアフリンガー |
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基準排水量 |
26600t |
兵装 |
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全長 |
210.4m |
50口径30.5mm連装砲塔 |
4基(計8門) |
最大幅 |
29m |
45口径15cm砲 |
12門 |
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45口径88mm砲 |
4門 |
機関 |
石炭専焼ボイラー14基、重油專焼ボイラー4基、低速、高速タービン2組、4軸推進 |
45口径88mm高射砲 |
8門 |
最大速力 |
26.5ノット |
60cm水中魚雷発射管 |
4基 |
最大出力 |
63000hp |
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1912年1月起工 |
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装甲厚 |
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1913年7月進水 |
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弦側水線部 |
最大300mm |
1914年10月就役 |
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甲板上部 |
50mm |
1919年6月21日自沈 |
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甲板下(主甲板) |
30mm~50mm |
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主砲塔前面 |
270mm |
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バーベット部 |
260mm |
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