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ドレッドノートの艦歴 |
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(ドレッドノートの兵装と装備) |
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20世紀の初頭の1906年2月、イギリス「ポーツスマス造船所」にて世界各国の海軍を震撼させた巨大戦艦が進水しました、その名は「ドレッドノート」、ドレッドノートはこの時代では最大クラスとされる18000tもの巨大な船体に当時戦艦の標準的主砲であった30,5cm砲を10門も搭載した艦(通常は4門)です、この戦艦の登場によりフランス、ドイツ、日本、アメリカ、イタリアなどの主要海軍国は現存の主力戦艦はもとより建艦中の主力艦までも全て旧式艦と成ってしまったのです、それら各海軍国はドレッドノートに習い以前の戦艦設計を改め艦の巨大化に伴い搭載砲の巨大化と搭載数の増加に着手します、ちなみにドレッドノート登場以後の主力戦艦を「ド級艦」と呼ぶのもこのドレッドノートに由来するものです。 |
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ドレッドノートの規模と装甲 |
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ではドレッドノートの規模、兵装、機関などを見てみましょう、まずはその規模と装甲から。この艦の排水量は大よそ18000t、この大きさは同時期の現役主力艦であるフランス海軍「レピュブリク級戦艦」14600t、日本海軍「敷島級4番艦三笠」15140t、ドイツ海軍「ドイッチュラント級戦艦」13191t、アメリカ海軍「メイン級戦艦」12500tとそれら全てを上回るものです(ドレッドノート就役時に建艦中のものを除く)。全長は160,6m、全幅は最大で25mとこれも又世界最大クラスです。 |
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装甲においては舷側が279mm~203mm、砲塔及びバーベット部(砲塔下部)が279mm、司令塔279m、甲板部76mmと当時の戦艦では標準的厚さでした。 |
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(ドレッドノートの装甲) |
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ドレッドノートの兵装 |
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(艦首方向に向けられた30.5cm砲6門) |
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次に兵装を見てみましょう、ドレッドノートの主砲は45口径30、5cm砲で386kgの砲弾を秒速853mのスピードで15000kmまで届かせる事ができたそうです。注目すべきはこの主砲で当時、戦艦の主砲は30.5cmが略基準とされ通常艦首及び艦尾方向に連装砲塔を2基づつ搭載し合計4門の主砲が配備され、その補助として15cmクラスの副砲が数門配備されていました、しかしドレッドノートはそれら副砲を取り除き30.5cm主砲の連装砲塔5基、合計10門搭載したのです。 |
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(艦尾方向へ向けられた30.5cm砲6門) |
(従来の主砲4門を搭載した戦艦) |
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その砲塔の配置ですが艦首に1基、その直線状の艦尾に向かって2基、更に両弦側に1基づつで前方と後方に6門の30.5cm砲が向けられ(中央の砲塔は後方射撃不可)側面においては8門向けられます、側面に向けられた主砲は従来の戦艦の2倍の数でこの艦の最大の攻撃力を発揮します。 |
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(側面に向けられた主砲8門) |
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他にドレッドノートには45口径76.2mm砲(12ポンド砲)が27門と45cm水中魚雷発射管5基搭載されています、76.2mm砲は戦艦、巡洋艦などの大型艦相手では無く駆逐艦や水雷艇などの補助艦艇をけ散らす為に装備されていました。 |
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(ドレッドノートに搭載された45口径76.2mm砲) |
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ドレッドノートの推進力 |
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(戦艦ベレロフォンに搭載されていた蒸気タービン機関、ドレッドノートと同型) |
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ドレッドノートは世界に先駆け従来のレシプロ式機関(往復機関)に代わり蒸気タービン機関を採用した戦艦です、2基のタービンで合計4枚のスクリューを回転させ最大出力23000ph、最大速力21ノットを発揮します、日本海軍もいち早く蒸気タービンに着目しドレッドノートと同時期に建艦中であった「戦艦安芸」に搭載しますが兵装においては既に旧式でした、また戦艦安芸が起工したのはドレッドノートより5ヶ月遅れでしたが実際に就役したのはドレッドノート就役後の4年半後の1911年です、この様にドレッドノートが短期間で建造された事もあり各国共に同時期に建艦中であった旧式艦を何年もかけて建造せざるおえなくなったのです。 |
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戦艦HMSドレッドノート |
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建造 |
ポーツスマス造船場 |
兵装 |
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起工 |
1905年10月2日 |
45口径30.5cm砲 |
10門 |
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進水 |
1906年2月10日 |
76.2mm砲 |
27門 |
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就役 |
1906年12月2日 |
45cm水中魚雷管 |
5基 |
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退役 |
1919年 |
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装甲 |
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全長 |
160.6m |
弦側 |
203mm~279mm |
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最大全幅 |
25m |
砲塔及びバーベット部 |
279mm |
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総排水量 |
18100t |
甲板部 |
76mm |
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乗員数 |
700名前後 |
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最大出力 |
23000hp |
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最大速力 |
21ノット |
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