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イギリス海軍は戦艦ドレッドノートの就役以後、弩級戦艦と平行して速力を重視しつつ攻撃力も従来の戦艦に匹敵する巡洋戦艦の建造に着手します、それにより1908年にはイギリス海軍の第一号巡洋戦艦インヴィンシブルが完成、続いて1911年インヴィンシブル級巡洋戦艦を改良したインディファティガブルを就役させます、このインディファティガブル級巡洋戦艦には同型艦として「オーストラリア」、「ニュージーランド」の2隻がありそれぞれオーストラリア政府とニュージーランド政府が建造資金を調達した事で艦名が定められたと言います。 |
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インディファティガブルの規模、装甲、機関 |
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インディファティガブルの規模は基準排水量18470t、全長180m、最大幅24,4mで前級インヴィンシブルより1000tほど重量があり全長は7m程長く成っています、2番、3番艦のオーストラリア、ニュージーランドにおいてはインディファティガブルよりいささか規模が大きく設計されています。。 |
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装甲厚は弦側水線部で152mm、甲板部で最大64mm、主砲塔前面で178mmで前級と略同等、この装甲は艦首から艦尾4番砲塔弾薬庫にかけて貼られていて艦尾付近は無に等しい状態でした、速力を重要視した事によりインディファティガブルの装甲は薄く重要箇所のみとなっています、総じて言えば従来の装甲巡洋艦より劣るとされています。 |
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機関は石炭、重油混合焼きボイラー32基、高圧タービン2基、低圧タービン2基で4基のスクリューを回転させ最大速力25ノット以上、43000hpを発揮(オーストラリア、ニュージーランドは43000hp)します、インディファティガブルは巡洋艦並みの速力したがこの艦のボイラー室は船体規模の制限により1~4番までの主砲塔の間に位置して各ボイラー室が弾薬庫に挟まれた非常に危険度の高い状態でした。脆弱な装甲に危険度の高いボイラー室、これが後に大きな災いと成るのです。 |
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45口径30.5連装砲塔 |
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(艦首45口径30.5cm連装砲塔) |
(艦尾45口径30.5cm連装砲塔) |
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インディファティガブルの主砲は45口径30.5cm砲で前級と同じ、これを連装砲塔に収め艦首、艦尾に各1基づつ、艦中央部の2基を左右互い違いに配置した「アンエシュロン砲塔配置」としています、配置も前級と同じですが中央部の2,3番砲塔の間隔が十分にとられアンエシュロン砲塔配置の欠点とされる弦側砲撃の際の射撃方向の制限が考慮されています。 |
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(アンエシュロン砲塔配置の甲板中央部2,3番主砲塔) |
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この配置により弦側への砲撃は全ての主砲の8門が向けられる事になります、此れは戦艦ドレッドノートと同等の攻撃力です。 |
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(左舷側に向けられた主砲8門) |
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副砲50口径10.2cm砲 |
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(左舷甲板上構造物側面に配置された50口径10.2cm砲) |
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副砲は前級45口径10.2cm砲から50口径10.2cm砲へと変更、此れを甲板上構造物の左右両側面にケースメイトに収め8門づつの計16門が配備されています、この10.2cm砲は主に駆逐艦など中小規模の対艦艇用に使用されます。またインディファティガブルには備砲として47mm機関砲6基も配備されていました。 |
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ユトランド沖海戦で独巡洋戦艦フォンディアターンと一騎打ち |
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巡洋戦艦インディファティガブルは1909年2月に起工され10月に進水、1911年2月に就役しています、就役後は本国艦隊に所属し同年の12月地中海艦隊へと転属となり独巡洋戦艦ゲーベンの追跡戦に参加しています、その後1916年5月31日のユトランド沖海戦にも参加しますがこの海戦でインディファティガブルの命運がつきる事となるのです。 |
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インディファティガブルは第一次大戦での最大規模の海戦であるユトランド沖海戦に参戦、この時同型艦のオーストリア、ニュージーランドは接触事故で参戦を見合せています。海戦の最中インディファティガブルは独巡洋戦艦フォンディアターンと遭遇、48発もの主砲弾を発砲しますがフォンディアターンから放たれた28cm砲弾を多数受けて案の定弾薬庫が誘爆、そのまま爆沈してしまいます、ちなみにインディファティガブルを爆沈に至らしめたフォンディアターンですが完成時期、規模、主砲搭載数はインディファティガブルと略同じで異なる点は装甲の強固さです、速力は最大の防御と考えてイギリス海軍は巡洋戦艦の建造に着手していましたがユトランド沖海戦で多数の英巡洋戦艦が独巡洋戦艦に撃沈されています、攻撃力、速力、防御のバランスを考えて建造された独巡洋戦艦の方が海戦で優位であったのです。 |
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巡洋戦艦インディファティガブル |
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基準排水量 |
18470t |
兵装 |
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全長 |
180m |
45口径30.5cm連装砲塔 |
4基 |
最大幅 |
24.4m |
50口径10.2cm砲 |
16門 |
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47mm機砲 |
6門 |
機関 |
石炭、重油混焼ボイラー32基、高速、低速タービン各2基、4軸推進 |
45cm水中魚雷発射管 |
4基 |
最大速力 |
25ノット超 |
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最大出力 |
43000hp |
1909年2月 |
起工 |
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1909年10月 |
進水 |
装甲厚 |
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1911年2月 |
就役 |
弦側水線部 |
152mm |
1916年5月31日 |
戦没 |
甲板部 |
最大63mm |
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主砲塔盾 |
178mm |
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バーベット部 |
178mm |
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