近代の軍艦史 |
軍事、兵器 |
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20世紀初めイタリア海軍はアドリア海を挟んだオーストリアハンガリー帝国海軍を主な海上の敵と定め海軍計画を進めていました、そのれにより建造がなされたのがイタリア海軍初の弩級戦艦ダンテアリギエーリです、戦艦ダンテアリギエーリは30.5cm砲を三連装砲塔に収め計12門装備した弩級戦艦としては申し分の無い戦艦でしたが対するオーストリアハンガリー帝国も弩級戦艦テゲトフ級4隻の建造を計画、イタリア海軍は更に強力な戦艦コンデディカブール級の建造に着手しました、その為ダンテアリギエーリ級戦艦は1隻のみの建造に留められています。 |
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戦艦ダンテアリギエーリの規模、機関、装甲 |
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ダンテアリギエーリの規模は基準排水量19500t、全長168.1m、最大幅26.6mで就役した1913年当時としては各海軍保有国の弩級艦と比較していささか小ぶりな船体でした。 |
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機関部はイタリア海軍で最初のタービン機関採用しています、ボイラーは重油、石炭混焼24基、これは国産です、それにバーソンズ式直結タービン低速、高速を一組として二組により4基のスクリューを回転させ32000hp、22.8ノットを発揮します、同時期に建造された日本海軍の金剛型巡洋戦艦ほどではありませんがなかなかの高速艦です。 |
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装甲厚は弦側水線部で200mm~254mm、甲板部で38mm、主砲塔前面が254mmと多少薄い装甲の様に思われます、これは装甲を薄くしてその分速力を向上させるイギリスの巡洋戦艦の設計思想を取り入れた感じがします。しかしそのイギリス海軍の巡洋戦艦は1916年5月のユトランド沖海戦でドイツ海軍の放った主砲弾によりかなりのダメージを受けています。 |
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主砲46口径30.5cm3連装砲塔 |
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(艦首46口径30.5cm3連装砲塔) |
(艦首46口径30.5cm3連装砲塔) |
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戦艦ダンテアリギエーリの最大の特徴は主砲46口径30.5cm砲を世界初となる3連装砲塔に収めた事です、その3連装砲塔を甲板の中央線上に一直線で艦首に1基、艦中央に2基、艦尾に1基の計8基の砲12門装備しています。 |
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(艦中央の2番、3番砲塔の2基) |
(主砲塔上部に配備された対水雷艇用40口径7.6cm砲) |
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この砲塔配置により艦前方及び後方へ3門、弦側へは全砲12門もの30.5cm砲が向けられる事になります。
その46口径30.5cm砲はイギリスのアームストロング社製で452kgの砲弾を24000mまで届かせます、戦艦ダンテアリギエーリは自国の技術で不十分な箇所をイギリスの技術を取り入れる事により補っていたのです。 |
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(左舷側に向けられた12門の30.5cm砲) |
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副砲50口径12cm砲 |
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(左舷艦首50口径12cm連装砲塔) |
(左舷艦尾50口径12cm連装砲塔) |
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副砲は同じくアームストロング社製の50口径12cm砲を採用、その50口径12cm砲を両弦側船体側面に6門(計12門)づつと甲板上に連装砲塔へ収め艦首と艦尾に2基づつ(計8門)の合計20門配備されていました、これらの配置により艦首、艦尾方向へは連装砲塔に収められた2基(4門)が向けられ弦側へは10門が向けられます。 |
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(左舷船体側面の50口径12cm6門) |
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ダンテアリギエーリの艦歴 |
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戦艦ダンテアリギエーリは1908年に建造計画がなされ1913年1月に完成、就役しています、しかし第一次大戦中とそれ以後もあまり目立った活躍は無く略改装の繰り返しで艦歴をを終えています、その主な内容は就役直後1913年に水上機用のカタパルトを装着、1915年には主砲塔上の40口径7.6cm砲を50口径7.6cm砲へ変更、大戦後の1922年は1本マストを三脚マストへ変更、翌年23年の改装では50口径7.6cm砲を撤去して4cmポンポン砲を装着しています、その後1928年に活躍の無いまま除籍していますが敵国オーストリアハンガリー帝国海軍が第一次大戦中に弩級戦艦4隻、準弩級艦3隻を保有していた事からイタリア海軍は1隻でも多く弩級艦が必要でありアドリア海での覇権を巡りオーストリアハンガリー帝国海軍に睨みを利かせた事でダンテアリギエーリは十分存在価値があった言えるのではないでしょうか。 |
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戦艦ダンテアリギエーリ |
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基準排水量 |
19500t |
兵装 |
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全長 |
168、1m |
46口径30.5cm3連装砲塔 |
4基(12門) |
最大幅 |
26.6m |
50口径12cm連装砲塔 |
4基8門 |
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50口径単装砲塔 |
12門 |
機関 |
石炭、重油混焼ボイラー24基、低速、高速タービン2組4軸推進 |
40口径7.6mm砲 |
13門 |
最大速力 |
28.8ノット |
45口径水中魚雷発射管 |
3基 |
最大出力 |
32000hp |
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1909年6月起工 |
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装甲厚 |
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1910年8月進水 |
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弦側水線部 |
200mm~252mm |
1913年1月就役 |
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甲板部 |
38mm |
1928年7月除籍 |
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主砲塔前面 |
252mm |
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