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巡洋戦艦インヴィンシブル はイギリス第一海軍卿ジョン・アーバスノット ・フィシャー提督の海戦理念たる「速力は最大の防御」に基づいて建造された世界初の巡洋戦艦です、先に就役した(1906年)世界初の弩級戦艦ドレッドノートと同等の攻撃力を持ち(同一方向へ主砲の口径30cm砲最大8門向けられる)、尚且つドレッドノートを上回る速力を誇るのが巡洋戦艦インヴィンシブルの特徴です。 |
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巡洋戦艦インビィンシブルの船体、機関、装甲 |
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インヴィンシブル は全長172.8m、最大幅22、1m、基準排水量が17500tでドレッドノートと比較して全長が約12m長く最大幅が約4m短く排水量が約600t程軽くなっています、速力の出しやすい船体構造です。 |
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機関は石炭、重油混焼ボイラー31基、並列型の直結タービン2基で4軸のスクリューを回転させ最大41000hp、25.5ノットを発揮させます、ドレッドノートより4.5ノット早い速力です。 |
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速力、攻撃力は優秀ですが問題は防御です、ドレッドノートより軽量で同じ攻撃力を保ち最大速力を引き上げるには何かを削らなければ成りません、それは装甲です、インヴィンシブル の装甲の厚さは絃側水線部で最大152mm、甲板部で最大64mm、主砲塔全面で178mmです、絃側装甲はドレッドノートの60%弱で当時の装甲巡洋艦薄い厚さでした、またその絃側装甲も第一主砲塔(艦首砲塔)~から第四主砲塔までに限られたもので艦首及び艦尾に届いていませんでした、確かに速力で勝る艦隊は海戦で有利なのですが防御の為に最も重要なものは装甲です、この事が後年ユトランド沖海戦で英国の巡洋戦艦部隊に悲劇を生む原因となるのです。 |
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主砲45口径30.5cm砲 |
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(艦首1地番主砲塔) |
(艦尾4番主砲塔) |
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インビィンシブル の主砲はドレッドノートと同じ45口径30.5cm砲で此れを連装砲塔に収めています、最大射程17200m、9100mの距離から270cmの装甲が貫通できました、発射速度は毎分1.5発です。 |
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(アンエシュロン砲塔配置の2番、3番主砲塔) |
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2番、3番主砲塔はアンエシュロン砲塔配置と称する両絃側の左右砲塔を前後にずらした配置と成っています、この配置は両舷の砲塔の間隔を接近させ船体に細身もたせるためです、此処にも速力増強の為の工夫が見られます。 またこの砲塔配置は射撃方向とは反対側の砲塔も同じ方向へ向けられる為にインヴィンシブル (30・5cm砲8門)はドレッドノート(30・5cm砲10門)と同じ最大8門の主砲が両舷方向へ向けられます。 |
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(左舷方向へ向けられた最大8門の45口径30.5cm砲) |
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副砲45口径10.5cm砲 |
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(艦首1番主砲塔上の10.2cm砲2門) |
(艦首船体構造物側面の10.2cm砲2門) |
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副砲は水雷艇の大型化と駆逐艦の登場によりドレッドノートの76,2cm砲から45口径10.2砲へと強化されその45口径10.2cm砲を1番~4番各主砲塔上に2門づつと船体構造物両絃側面に各4門づつの計16門配備しています、この45口径10.2cm砲は14.1kmの砲弾を8.800mまで飛ばす事が可能でした。 |
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巡洋戦艦インビィンシブルの艦歴 |
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1908年インヴィンシブル級巡洋戦艦「インヴィンシブル、インドミタブル、インフレキシブル」の3隻が就役します、第一次大戦勃発後のインヴィンシブルはヘルコランド沖海戦に加わり1914年12月にはフォークランド沖海戦に参加しています、この時インヴィンシブルはドイツ海軍の装甲巡洋艦からの21cm砲弾の直撃を10発以上受けていますが大破には至りませんでした、またガリポリ半島の戦いにおいてダーダネルス海峡でインヴィンシブルはオスマントルコの設置した機雷に触れ2000t以上浸水していますがこの時も沈没は免れています、しかし1916年5月31日インヴィンシブルは第3巡洋戦艦部隊の旗艦としてユトランド沖海戦に参加、ドイツ艦隊の軽巡洋艦ヴイースバーデンを航行不能として 巡洋戦艦リュッツオウに2発の命中弾を与え海戦から一旦離脱させていますがその後、巡洋戦艦デアフリンガーが放った30.5cm砲弾が右舷主砲塔を貫通して内部誘爆を起こしました、インヴィンシブルは船体が真っ二つに折れ曲がる形で海中へ没したのです、巡洋戦艦の防御の脆弱性があらわと成ったのです。 |
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巡洋戦艦インヴィンシブル |
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基準排水量 |
17526t |
兵装 |
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全長 |
172,8m |
45口径30.5cm連装砲塔 |
4基8門 |
最大幅 |
22.1m |
45口径10.2cm砲 |
16門 |
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機銃 |
7門 |
機関 |
石炭、重油混焼ボイラー31基、並列直結タービン2基4軸推進 |
45cm水中魚雷発射管 |
5基 |
最大出力 |
41000hp |
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最大速力 |
25、5ノット |
1906年4月起工 |
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1907年4月進水 |
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装甲厚 |
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1908年3月就役 |
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絃側水線部 |
最大152mm |
1916年5月31日沈没 |
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甲板部 |
最大64mm |
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主砲塔全面 |
178mm |
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