関東、温泉と旅行記	横浜、鎌倉方面
小仏峠から相模国側に向かって下ります、小仏の山頂からは既に相模国であり小原宿、与瀬宿、吉野宿、関野宿の４宿は相模国内の宿場となります。
掘割状の下り坂
相模国側の坂道も八王子側の坂と同様に掘割り状の坂と続きます、道を掘り込む事により急な勾配を緩やかにして人馬の通行を考慮しています。 　また１５６９年（永禄１２年）武田信玄が小田原北条氏の支城の滝山城を奇襲した際には大月から相模国を経由してこの小仏筋を通り八王子に向かっています。
石畳の道筋
相模国側の坂には所々に石畳の跡が見られます、これは街道筋の排水性をよくしてぬかるみなどを防ぐためです、この様な石畳道は箱根古道などが代表的です。
		(復元された箱根古道の石畳道）
中峠茶屋跡
峠道の中程には送電線の鉄塔が建ち開けた場所になっています、この辺り中峠と称して茶屋が店を開いていたと云います。
小仏峠道出口
（中峠から下る掘割状の坂）
中峠から先の下り坂も所々が掘割の道に成っています、更に下ると峠道の出入り口で道案内の標柱が建っています、此処から甲州街道筋は底沢の集落へと向かいます。
底沢
（底沢の案内板）		（美女谷の案内板）
峠道出入り口から道路沿いに３００ｍ程進むと底沢な案内版がありそこから一旦中央高速道の高架をくぐり美女谷の集落へと甲州街道筋は通じていました、美女谷の地名は美しい武士の娘「照手姫」の伝説に由来するもので美女谷の案内板にその詳細が記されています。
（美女谷橋）		（美女谷橋付近の澤）
案内版から甲州街道筋を５００ｍ程反れると美女谷温泉郷で照手姫が鏡の代用に姿を写した七ッ淵が在ると云います。 　美女谷の案内版から街道筋は南方向へ大きく曲がり美女谷橋を渡って澤沿いの道路を進みまた中央高速道の高架の下を抜けます。
甲州道中板橋標柱
中央高速道の下に甲州道中板橋標柱が建っています、江戸期の頃はこの上手に甲州街道筋が通され一里塚が在ったと云います（現在通行止）、その先で現在の国道２０号線と合流する経路であった様です。
小原の郷
国道２０号線との合流点から５００ｍ程進むと観光案内と道の駅を兼ねた「小原の郷」が右側に在りそこから少し進むと甲州街道小原宿の道標が建っています。
小原本陣跡
		（高札場）
道標の正面に小原本陣が現存しています、入り母屋造りで中二階、中三階が養蚕部屋として使われていました、１８世紀～１９世紀頃の建築であり本陣の当主「清水家」は小田原北条氏の家臣であったと云います、その正面には高札場が建てられ現在は町内の掲示板と成っています。
小原宿の町並み
小原本陣の先から小原宿の木造の旧商家や旅館が点在しています、小原宿は比較的規模の小さい宿場で宿間は大凡２７０ｍで旅館は７軒でした、それら旅館を利用する旅客の中には身延山、富士山の参拝客も多く含まれていたそうです。
与瀬宿本陣跡と与瀬神社
（与瀬宿本陣跡の碑）		（与瀬神社参門）
甲州街道筋は中央本線相模湖駅付近から与瀬宿に入ります、相模湖駅前の信号から５００ｍ程先に与瀬宿本陣跡の標柱が在り甲州街道筋は此処で国道２０号線から反れて慈眼寺、与瀬神社の方向へ曲ります、与瀬神社は創建が１５３０年（享保年間）と云われ日本武尊を祭っています、与瀬神社例大際の時には神輿をかついだ若者が「右写真」の参門前階段を駆け上がると言います。
（与瀬神社社殿）		（与瀬神社参門下歩道橋から見た相模湖）
神社の参門下には中央高速道路を渡る歩道橋が架けられています、この歩道橋からは相模湖が一望できます、その相模湖の湖底には昭和２４年の相模ダム建設で勝瀬集落８４戸が沈んでいるそうです。
甲州街道
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